足のトラブルで、多くの方が悩まされる「巻き爪」と「陥入爪」。
似ているようで実は異なるこの2つの状態について、わかりやすく解説したいと思います。
巻き爪とは?
巻き爪は、爪の両端が内側に向かって弯曲し、爪が皮膚を圧迫する状態を指します。足の親指に起こることが多いですが、その他の足や手の指にも生じることがあります。
主な原因
- 先の細い靴やサイズの合わない靴による圧迫
- 間違った爪の切り方
- 加齢や遺伝
- 浮き指、寝たきりによる荷重不足
※浮き指とは立っている時や歩いている時に足の指が地面に接触していない状態や接地する力が弱い状態のこと。
症状
- 爪の端が皮膚に食い込んで痛みがある
- 圧迫感や違和感を感じる
- 爪が切りにくい
陥入爪とは?
一方、陥入爪は爪の角が皮膚に刺さり、炎症を伴う状態です。
主な原因
- 深爪(特に爪の角を切りすぎると起こりやすい)
- 外傷やスポーツでの衝撃
- 不適切なネイルケア
症状
- 爪の周囲が赤く腫れる
- 膿(うみ)が出たり、出血を伴うこともある
- 歩くのがつらいほどの強い痛み
治療
巻き爪と陥入爪の治療は共通している部分があります。
巻き爪の治療は、①、②、④ 陥入爪の治療は、①、③、④
① テーピング(テープで皮膚を引っ張る方法、応急処置)
② 巻き爪矯正(プレート法、ワイヤー法など)
③ ガター法(局所麻酔をしてから陥入した爪の下にプラスティックのチューブを挿入して糸で固定する方法)
④ フェノール法(局所麻酔をしてから皮膚に刺さっている爪の一部を切り取って、爪の根元を薬で焼いて再び爪が生えてこないようにする方法)
予防のポイント
- 正しい爪の切り方:角を残して切る(スクエアオフカット)。深爪はNG。
- 足に合った靴選び:足先に余裕がある靴を選びましょう。
- 定期的なケア:巻き爪が気になる方は、フットケアサロンや医療機関で早めに相談を。
巻き爪矯正の実際
巻き爪矯正とは、内側に巻き込んでしまった爪を、平らな状態に戻す施術です。

巻き爪矯正のメリット
- 痛みの緩和:施術後すぐに痛みが軽くなったと実感する方が多い
- 見た目がきれい:プレート法では矯正器具が透明なので目立ちません
- 再発予防:正しい爪の形をキープすることで、再発しにくい足を育てます
よくあるご質問
Q. 矯正って痛いですか?
→ 多くの方が「ほとんど痛まなかった」「(施術後)楽になった」と感じています。
Q. どれくらい通う必要がありますか?
→ 軽度であれば1~2回で終了することもありますが、通常は1〜3ヶ月に1回のペースで半年~1年程度の施術が必要となります。
Q. 費用はどれくらい?
→ 巻き爪矯正は健康保険が適用されないため自費での治療となります。費用は矯正方法やサロンによって異なりますが、1か所(指1本)あたり5,000〜15,000円と幅が大きくなっています。
まとめ
爪が皮膚に当たって痛いため爪の角を短く切る方が多いですが、正しい爪の切り方やケアをすることで巻き爪や陥入爪を予防することができます。
足の痛みがある時に、どこで相談したらよいのか迷う方は多いと思いますが、足を人に見せるのが恥ずかしいため我慢している人も多いようです。
当院では、健康保険が適用される陥入爪の治療(ガター法、フェノール法)を行なっていますので、お気軽にご相談ください。
また、巻き爪矯正は健康保険が適用されないため、フットケア事業として2025年6月より「フットケアサロン燈(あかり)」を開設して、巻き爪矯正や足の爪切りをさせていただくこととなりました。ホームページやインスタグラムで詳しい情報につきまして載せていきたいと思います。