大腸がんについて

最近増えている大腸がんについてお話ししたいと思います。

大腸がんは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、良性のポリープが10年くらいかけてがん化するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。

胃がんや肝臓がんは減少傾向ですが、大腸がんは高齢化や食生活の欧米化などにより増加傾向となっています。罹患数(新たにがんと診断された人)は、男性では前立腺がんに次いで第2位、女性では乳がんに次いで第2位となっています。また死亡率は、男性では肺がんに次いで第2位、女性では第1位となっています。

早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると症状が出ることが多くなります。代表的な症状として、便に血が混じる(血便や下血)、貧血症状(めまい、疲労感、動悸など)、便通異常(便秘や下痢、便が細くなる、便が残る感じがする、おなかが張る)などがあります。さらに進行すると腸閉塞となり、腹痛や嘔吐が出現します。

大腸がんが多い原因の一つとして、検診受診率の低さがあります。内視鏡検査を受けるのは怖いとか恥ずかしいなど抵抗がある方も多いと思いますが、内視鏡検査を受けることで病気を早期に発見して治療できれば、大腸がんが見つかっても完治させることが可能です。まずは大腸がん検診(便潜血検査)を受けることをお勧めしたいと思います。また、内視鏡検査を受けるタイミングとしましては、上記のような症状がある方はもちろんですが、40歳を過ぎるとがんを発症する人が増えてくるため、一度は内視鏡検査を受けてみることをお勧めします。

次回は大腸がんの予防についてです。

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