緩和ケアの取り組みを始めて4年目となりました。病気を抱えていても、住み慣れた自宅で過ごしたい。そんな想いに寄り添いたいと思って、少しずつですが自分のできることをやってきました。最近では、地域で暮らす方々のために、訪問診療や訪問看護にも力を入れていきたいと考え、体制づくりに取り組んでいます。病院で入院治療をおこなった患者さんが安心して自宅に戻れるように、そして自宅に戻った後も、入院医療から在宅医療へと切れ目なくケアが続くようにしていきたいと考えています。
最近のことですが、がんが見つかり療養のため入院してきた患者さんが、退院後は当院からの訪問診療・訪問看護をおこなうことが決まった時に、自身も医療者である娘さんがこんなふうに言ってくださいました。
「入院中も退院後も、同じ医療チームに見守ってもらえることが安心です。大きな病院ではできないことを地域の病院で実践できている。これが地域の病院の良さですね。本当にありがとうございます。」
この言葉は、ほんとうにうれしかったです。病院の取り組みやチーム医療のことをほめてもらったことは、何よりの励みになります。地域の中で、住み慣れた場所で、自分らしく最期まで生きられること。そのお手伝いができることにやりがいを感じ、それが自分の幸せにもつながっていると感じています。
当然のことですが、チーム医療は1人ではできません。日々頑張ってくれている職員、周りで支えてくれている方々に心より感謝しています。これからも、地域に密着した医療を、一人ひとりに寄り添うケアを続けていきたいと思っています。