大腸がんの予防について

大腸がんの予防についてお話ししたいと思います。大腸がんは食生活の欧米化により増えてきたことが指摘されています。食事についての注意点は以下のようなことがあげられます。

避けた方がよいもの

  • 加工肉や赤身肉(ハム、ソーセージなど)
  • 油脂の多いもの(揚げもの、脂身の多い肉)
  • 白いパン、うどん、パスタ、お好み焼きなど
  • 砂糖やバターを使った菓子類

積極的にとった方が良いもの

  1. ヨーグルト、チーズ
  2. 納豆、味噌などの大豆製品
  3. 白米より玄米、麦飯、雑穀米
  4. ぬか漬けやキムチなどの発酵食品
  5. 海藻類、ラッキョウ、キノコ類、根菜類などの水溶性食物繊維

上記のような食物繊維やカルシウムの摂取が大腸がんの予防に効果的であることが報告されています。

また、タバコやお酒との関連も指摘されています。タバコは肺がんだけでなく、大腸がんのリスクも高めることが分かっていて、禁煙することで確実にリスクを下げることができるんです。適度な飲酒量としては、アルコール換算で1日に20gと言われています。ビールなら500ml、焼酎なら0.6合、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯程度です。週に2~3日の休肝日を設けることも大切です。お酒の種類と飲み方のお勧めは、糖質を含まない焼酎やウイスキーなどの蒸留酒を薄めて飲むとよいそうです。

適度な運動を行うことが、大腸がんを抑制することが分かっています。肥満や糖尿病が大腸がんのリスクとなることも報告されていますので、運動をして適正な体重を維持することは良いことだと考えます。また運動することで便秘が解消されることも、大腸がんの予防につながると思われます。

そして最も予防に効果があるのは内視鏡検査を受けることです。大腸がん検診として便潜血検査を受けることでがんの診断につながることがありますが、より早期の段階で病気を診断するには大腸内視鏡検査が有効です。内視鏡検査を受けることで、確実に大腸がん罹患率や死亡率を減らすことができます。

当院では苦痛の少ない内視鏡検査を行なっていますので、症状のない方も、40歳をこえたら一度は内視鏡検査を受けてみることをお勧めします。

次回は大腸がんの治療についてお話ししたいと思います。

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